買い替えのタイミングを見極めることは、エアコンを快適に使い続けるために重要です。
エアコンは、夏や冬の寒暖差を快適に調整してくれる必需品ですが、長年使用していると「冷暖房の効きが悪くなった」「異音がする」といった不具合が出てくることもあります。
これらの兆候は、エアコンの寿命が近づいているサインかもしれません。まだ使えるからと使い続けることもできますが、実は早めに買い替えを検討したほうが、長期的にはお得な場合が多いのです。
この記事では、エアコンの買い替えを考えるべきタイミングや、修理と購入の費用を比較しながら、最適な選択をするためのポイントを解説します。
エアコンの調子、最近どうですか?

毎年、夏や冬になると大活躍するエアコン。でも、最近、「設定温度までなかなか冷えない」「暖房をつけても部屋がなかなか暖まらない」と感じたことはありませんか?
長年使い続けているエアコンには、寿命が近づいているサインが隠れているかもしれません。「でも、まだ動いているし、もったいない…」と迷う気持ちも分かります。
そこで、買い替えを考えたほうがいい具体的な症状について詳しく見ていきましょう!
冷暖房の効きが悪くなってきた
エアコンをつけているのに、以前のように部屋が冷えない・暖まらないと感じることはありませんか?設定温度を下げても、なかなか快適な温度にならない場合、エアコンの性能が落ちている可能性があります。
- 送風が弱くなっている – 以前よりも風量が少なく、部屋全体に空気が届きにくい。
- 運転時間が長引く – 常にフル稼働に近い状態なのに、効果が薄い。
- 部屋の温度が安定しない – 一時的に涼しくなるが、すぐに暑くなる・寒くなる。
このような症状がある場合、フィルターの掃除や内部クリーニングで改善することもありますが、長年使用したエアコンの場合、経年劣化による性能低下の可能性が高いです。
異音がするようになった
「キュルキュル」「ゴーッ」というような異音がするのは、エアコンの部品が劣化しているサインです。
- 室内機からの異音 – ファンモーターや風向ルーバーの劣化が原因かも。
- 室外機からの異音 – コンプレッサーやファンの故障の可能性あり。
このような音が気になるようになったら、一度専門業者に点検を依頼し、修理するか、買い替えを検討するタイミングかもしれません。
頻繁にエアコンが止まる・電源が落ちる
運転中に勝手にエアコンが止まる、あるいは電源が落ちることが増えていませんか?
- ブレーカーが落ちる – 電気の使用量が異常に増えている可能性。
- エアコン本体の誤作動 – 内部の電子部品が劣化している可能性。
これらの症状は安全上の問題にもつながる可能性があるため、注意が必要です。
電気代が以前より上がっている
「使い方は変わっていないのに、最近電気代が高くなってきた…」そんなとき、電気代の原因はエアコンの劣化かもしれません。
- 効率が落ちているため、稼働時間が長くなり余計な電力を消費している。
- 古いエアコンは最新のものと比べると消費電力が大きい。
最新のエアコンに買い替えれば、電気代が年間で大幅に節約できることもあります。
修理の回数が増えている
5~10年以上使っているエアコンで、すでに何度も修理をしている場合は要注意。修理費用も積み重なると、新しいエアコンを買うのと変わらないくらいのコストになることもあります。
修理内容 | 費用の目安 |
---|---|
基板の交換 | 15,000~30,000円 |
コンプレッサーの交換 | 30,000~50,000円 |
ファンモーターの交換 | 20,000~40,000円 |
このように、修理を何度も重ねると、最終的に新品のエアコンを買うほうが経済的なケースも。修理が必要になる頻度が増えてきたら、買い替えも考えるタイミングです。
こんな症状があれば買い替えを検討しよう

「まだ使えるかも…」と迷っているうちに、エアコンの性能が大幅に低下してしまうことも。
そこで、以下のような症状が複数当てはまる場合は、エアコンの寿命が近づいている可能性を疑いましょう。
症状 | 考えられる原因 | 対処法 |
---|---|---|
冷暖房の効きが悪くなった | コンプレッサーや熱交換器の劣化 | フィルター掃除や修理で改善しなければ買い替えを検討 |
異音がする | ファンモーターや内部部品の摩耗 | 音の種類を確認し、異常が続くなら専門業者に相談 |
電源が勝手に落ちる | 内部の基盤やセンサーの故障 | 一時的な不具合か確認し、頻発するなら修理・買い替え |
電気代が以前より上がった | 劣化により運転効率が低下 | エアコンの消費電力をチェックし、新型モデルと比較 |
修理の回数が増えてきた | 経年劣化による故障が頻発 | 修理費用と買い替えコストを比較して判断 |
このように、1つの症状だけでは判断が難しいものの、複数の問題が同時に発生している場合は、買い替えを検討するタイミングといえます。
そこで、「そういえば最近こういう症状があるな…」と感じたら、次のステップとしてエアコンの使用年数や修理対応の限界も確認してみましょう。
長年使っている場合、修理よりも買い替えのほうがコストパフォーマンスが良くなるケースも少なくありません。
使用年数によるエアコンの寿命

エアコンの使用年数は、買い替えを検討するうえで重要なポイントです。
一般的に、エアコンの寿命は約10年と言われています。しかし、これはあくまで目安であり、使用頻度や環境によって変わります。
10年以上使っている場合は要注意!
「10年以上使っているけど、まだ動くし問題ない」と思っている方も多いでしょう。確かに、こまめなメンテナンスを行えばエアコンは長持ちします。
しかし、寿命が近づいたエアコンには見過ごせないリスクが潜んでいます。特に、長期間使用したエアコンをそのまま使い続けることで、思わぬトラブルに見舞われることも。
そこで、買い替えを検討すべき理由を整理しました。
リスク | 具体的な影響 | 対策 |
---|---|---|
効率が落ちる | 部品の劣化により冷暖房の効きが悪くなり、電気代が上昇 | フィルター清掃や点検を行い、改善しなければ買い替えを検討 |
突然の故障 | ある日突然動かなくなり、修理もできないケースがある | シーズン前に試運転し、異常がないか確認 |
補修部品がない | メーカーの補修部品保有期限(約10年)が過ぎると、修理不可になることも | 使用年数を確認し、修理が難しい場合は買い替えを計画 |
特に、「この夏もなんとか乗り切れそうだから…」と使い続けた結果、猛暑の真っただ中で突然エアコンが故障してしまうケースも少なくありません。そうなると、修理業者の予約が取りにくく、買い替えようとしても在庫不足で希望の機種が手に入らないことも。
だからこそ、今のエアコンがどのくらい使用されているのか、そろそろ買い替えのタイミングなのかを、早めにチェックしておくことが大切です。
メーカーの補修部品の保有期限とは?
家電製品には、メーカーが補修部品を保有しておく期間が決められています。エアコンの場合、多くのメーカーが製造終了から10年程度で保有期限を迎えることが一般的です。
使用年数 | 補修部品の対応 |
---|---|
5年未満 | 基本的に修理可能(部品が豊富にある) |
5~10年 | メーカーにより在庫があれば対応可能 |
10年以上 | 部品がなく、修理できないケースが増える |
つまり、「修理したい」と思っても、エアコンのモデルが古すぎると、必要な部品が手に入らず、修理そのものができない可能性が高くなります。
エアコンの型番から製造年を確認する方法
「自分のエアコンが何年製なのかわからない…」という方も多いかと思います。確認方法は簡単で、エアコンの室内機(または室外機)の本体側面や底面にある銘板シールをチェックしましょう。
確認方法 | チェックポイント |
---|---|
室内機・室外機の銘板シールを確認 | 本体の側面や底面にある「製造年」の記載を探す |
型番をネット検索 | 型番を入力すると製造年がわかることがある |
取扱説明書を確認 | 説明書に製造年や購入時期の情報が記載されていることも |
エアコンが10年以上前の製品だと分かった場合は、買い替えのタイミングを意識しておくとよいでしょう。
修理するか買い替えるかの判断基準

使用年数が長くなったエアコンを修理するか、それとも買い替えるか…。悩むところですよね。そこで、一つの基準として、「修理費用が買い替え費用の半額以上なら買い替えを検討」という考え方があります。
修理費用 | 買い替えを検討すべきか? |
---|---|
15,000円未満 | まだ修理がお得な場合も |
15,000円~30,000円 | 使用年数と相談 |
30,000円以上 | 買い替えた方がコスパが良い可能性大 |
特に10年以上経過していて、修理に3万円以上かかるなら、新しいエアコンに買い替えたほうが長期的に見てお得になることが多いです。
長年使用したエアコンのリスクも考慮しよう
「まだ使えるから」と古いエアコンを無理に使い続けることで、思わぬトラブルが起こることもあります。
リスク | 内容・影響 |
---|---|
ガス漏れ | 劣化した配管や部品からガスが漏れ、冷暖房が効かなくなる |
火災のリスク | 内部の電子基板が劣化してショートし、発火の危険性が高まる |
異臭の発生 | 内部のカビやホコリが蓄積し、不快な臭いが強くなる |
特に夏場に長期間フル稼働させるエアコンは、故障のリスクが高まります。「いきなり動かなくなった!」ということがないよう、早めに買い替えの計画を立てておくことをおすすめします。
使用年数や修理対応の限界を考えると、「そろそろ買い替えかな…?」と感じた方もいるかもしれません。では、実際に「修理と新規購入、どちらがお得なのか?」を、次のステップで詳しく見ていきましょう。
修理費用と新規購入費用を比較しよう

エアコンが故障したとき、多くの方が「修理すればまだ使えるのでは?」と考えてしまいますよね。特に突然の出費はできるだけ避けたいもの。でも、修理するより買い替えたほうが結局お得になることもあるんです。
ここで、修理と買い替えのコストを具体的に比較してみましょう。
修理費用の目安
故障の内容によって修理費用は大きく異なります。以下の表は、一般的な修理費用の目安です。
故障内容 | 修理費用の目安 |
---|---|
冷媒ガスの補充 | 10,000~20,000円 |
ファンモーターの交換 | 20,000~40,000円 |
コンプレッサーの交換 | 30,000~50,000円 |
基板の交換 | 15,000~30,000円 |
リモコンの交換 | 3,000~7,000円 |
特に、コンプレッサーの交換が必要になる場合、修理費用が5万円近くなることもあります。このレベルの修理費用がかかるなら、新しいエアコンに買い替えたほうが長期的にお得な場合が多いのです。
新規購入の費用
では、新しくエアコンを購入する場合の費用はどれくらいかかるのでしょうか?
エアコンの種類 | 価格の目安(工事費込) |
---|---|
6畳用スタンダードモデル | 50,000~80,000円 |
6畳用ハイグレードモデル | 80,000~120,000円 |
10畳用スタンダードモデル | 70,000~100,000円 |
14畳以上の大型モデル | 100,000~200,000円 |
スタンダードモデルなら、修理費用とさほど変わらない金額で新しいエアコンが手に入ることがわかります。
修理 vs 買い替え、どちらを選ぶ?
修理と買い替え、どちらを選ぶべきかの判断基準を見てみましょう。
使用年数 | 修理・買い替えの判断基準 | 理由・ポイント |
---|---|---|
5年未満 | 修理費用が 15,000円以下 なら修理もアリ | 主要部品の劣化が少なく、修理費用も比較的安価なため |
5~10年 | 修理費用が 30,000円以上 なら買い替えを検討 | 部品の劣化が進み、修理しても再故障の可能性が高まる |
10年以上 | 基本的に買い替え推奨 | メーカーの補修部品の保有期間(約10年)が過ぎると、修理自体が難しくなる |
10年以上使ったエアコンの修理を考えている場合、部品が手に入らない可能性が高いため、買い替えたほうが確実です。また、新しいエアコンは省エネ性能が向上しているため、電気代の節約にもつながります。
最新エアコンならお得がいっぱい!
「修理するか買い替えるか迷う…」という方に知っていただきたいのが、最新のエアコンの省エネ性能です。
特徴 | 内容・効果 |
---|---|
電気代の大幅節約 | 省エネ性能の向上により、消費電力を30~50%カット |
スマート機能で自動運転 | 室温を適切に調整し、無駄な電気消費を防ぐ |
空気清浄機能付き | 花粉やウイルス対策にも効果的で、室内環境を清潔に保つ |
これらのメリットを考えると、多少の初期費用がかかっても、新しいエアコンに買い替えたほうがお得になることが多いのです。
省エネを推進している資源エネルギー庁のウェブサイトでは、買い替えの節約効果について紹介されています。
まとめ:修理費が高いなら買い替えがおすすめ

「まだ動くから…」と修理を選ぶ気持ちはよくわかります。しかし、修理費用が高額だったり、エアコンの使用年数が10年以上経っていたりする場合は、新しいエアコンを購入するほうが長期的に見るとお得です。
特に、省エネ性能が向上した最新機種なら、電気代の節約も期待できます。修理費用と購入費用をしっかり比較し、ご自身の状況に合った最適な選択をしてみてくださいね。